『失われた二〇世紀〈上〉』 (トニー・ジャット)

 

失われた二〇世紀〈上〉

失われた二〇世紀〈上〉

 

トニー・ジャット - Wikipedia

 

ルイ・アルチュセール『自叙伝』(1992年)に対する書評(1994年)

1980年11月16日、アルチュセール高等師範学校にあったアパート内で妻のエレーヌを殺害した

裁判には精神的に耐えられないと診断されたあと、精神病院に幽閉された。3年後に彼は自由の身となり、晩年をパリ北部の廃れたフラットで過ごし、時々外出しては「わたしが偉大なアルチュセールである!」と言って通行人を驚かせた

 

1992年に一冊の本としてフランスで初めて出版された『自叙伝』

 

ここには人間の悲劇がある。しかしそれは、驚くほど自己陶酔的に描かれている

 

明らかに無知な男をわたしたちは目の前にしているのだ

 

彼は近年の歴史をなにも知らないように見える

 

ドラッグや精神分析者、自己憐憫、幻想、むら気でいっぱいのアルチュセールの作品や人生は、興味深くも解釈に値するような性質をおびている。彼は自身の想像でこしらえた範疇のなかで、むやみやたらに書きなぐっている中世の二流のスコラ哲学者に似て見えてくる

 

だが、アルチュセールの思索からはなにも生まれてなかった。彼の思索は立証不可能で、深遠難解な政治的弁護論として以外には、この世でなんら実際的に適用されなかった。アルチュセールのような人物が、教師や学生を、彼の狂気に満ちた虚構の檻のなかにかくも長いあいだ閉じこめてきて、彼らをいまだに閉じこめているということは、現代の学問についてなにを物語っているのだろうか? 

  

 

未解明だった数学の超難問「ABC予想」を証明 京大の望月教授 斬新・難解で査読に8年

4/3(金) 14:00配信

 未解明だった数学の超難問「ABC予想」を証明したとする望月新一・京都大数理解析研究所教授(51)の論文が、同所が編集する数学専門誌に掲載されることが決まった。3日、京大が発表した。ABC予想は、素因数分解と足し算・かけ算との関係性を示す命題のこと。4編計646ページからなる論文は、斬新さと難解さから査読(論文の内容チェック)に8年かかったが、その正しさが認められることになった。有名な数学の難問「フェルマーの最終定理」(1995年解決)や「ポアンカレ予想」(2006年解決)の証明などと並ぶ快挙となる。【阿部周一、松本光樹】

 望月教授は2012年8月、構想から10年以上かけた「宇宙際タイヒミューラー(IUT)理論」の論文4編を、インターネット上で公開した。これを用いればABC予想など複数の難問が証明できると主張し、大きな注目を集めたが、既存の数学が存立する枠組み(宇宙)を複数考えるという構想はあまりに斬新で、「未来から来た論文」とも称された。加えて、1000ページを超える望月教授の過去の論文に精通しないとIUT論文を読み解くことは難しく、理解できた数学者は世界で十数人しかいないと言われている。

 望月教授は京大広報課を通じ、解説を公表。「証明完成まで20年ほどかかった」とし、「ABC予想の解決は、IUT理論の一つの重要な帰結であるだけでなく、この理論が整数の深い性質をとらえ得るほど十分な深さを持った理論であることを示している」とした。

 京大によると、論文は同所が編集し、欧州数学会が発行する専門誌「PRIMS」(ピーリムズ)に2月5日付で受理された。今後、特別号に掲載される予定。望月教授はPRIMSの編集委員長だが、今回は除外され、特別編集委員会を設置して論文を審査した。

 ◇「天賦の才能を持った人」

 望月新一教授は1969年3月、東京生まれ。5歳の時、父親の仕事の関係で渡米し、16歳で米プリンストン大に飛び級入学。19歳で同大大学院に進み、「数学界のノーベル賞」と言われるフィールズ賞受賞者のゲルト・ファルティングス氏に師事した。

 23歳で博士号を取得後、帰国し、京大数理解析研究所の助手に採用されると、96年に助教授、2002年には32歳の若さで教授に就任した。数論幾何学の業績は早くから認められ、45歳未満の研究者を対象に04年度に創設された日本学術振興会賞の第1回受賞者となった。

 これまでメディアへの露出を避け、近況をホームページやブログで時折発信している。

 公私にわたり親交の深い加藤文元・東京工業大教授(数論幾何学)は「普段は気さくで『普通』の人。ただし、特に数学に関しては、物事を非常に深く見つめ考える天賦の才能を持った人」と評する。「(望月教授が提唱し、ABC予想を証明した)IUT(宇宙際タイヒミューラー)理論は、数学界の『革命』と言っていい。ノーベル賞が何個あっても足らないほどの成果だ」とたたえた。

 ◇英ノッティンガム大のイワン・フェセンコ教授(純粋数学)の話

 宇宙際タイヒミューラー(IUT)理論は全く新しい視点と、整数の足し算とかけ算の関係についての深い理解に根差している。今世紀、数学界で得られたいかなる業績より数段上の成果だ。それが日本から生まれたことはすばらしい。この成果は何百年後にも記憶され続けるだろう。

 ◇ABC予想とは

 1985年に欧州の数学者が提示した整数論の問題。「a+b=c」となる互いに素な(1以外に共通の約数を持たない)正の整数a、bとその和cについて、それぞれの互いに異なる素因数の積(d)を求める。このとき「c>dの1+ε乗(εは正の実数)」となるようなa、b、cの組は「たかだか有限個しか存在しない」とする予想。ABC予想が証明されると、「フェルマーの最終定理」など他の難問も簡単に導き出すことができ、数学界で今世紀最も重要な業績になるとされ、世界の数学者が証明に取り組んでいる。 

 

それでも、ピーター・ショルツは認めず

The official acceptance of the papers now seems unlikely to change this stance. “My judgment has not changed in any way since I wrote that manuscript with Jakob Stix,” Scholze told Nature in an email. (In a separate email, Stix declined a request for comment.) 

www.nature.com

 

京大霊長類研の教授ら4人 5億円余を不正支出 大学が報告書

サルの研究で世界的に有名な京都大学霊長類研究所の教授ら4人が、研究費5億円余りを不正に支出していたとする調査報告書を京都大学がまとめたことが分かりました。

研究費の不正に関わったとされるのは京都大学高等研究院の松沢哲郎特別教授と霊長類研究所の友永雅己教授ら合わせて4人です。

関係者によりますと、松沢特別教授らは愛知県などにある京都大学霊長類研究所とその関連施設で平成26年度までの4年間に行われたチンパンジーのおりの工事などの28件で、架空取り引きなど総額5億円余りの不正な支出をしていたということです。

このほか、入札前に予算を業者に伝えたり、入札すべき工事を随意契約にしたりするなどの不適切な事例も確認されたということです。

こうした不正は、取り引きを通して業者に発生した赤字を補填(ほてん)するために行ったと説明しているということで、私的な流用はなかったとしています。

松沢特別教授は、チンパンジー研究などを通して、人間の認識や行動がどう進化したかの解明に取り組み、平成25年に文化功労者に選ばれていて、NHKの取材に対して「調査をされているかどうかも含めてコメントできない」としています。

また、友永教授からは2日夕方までに回答は得られませんでした。

大学は、異議を申し立てる期間を設けたうえで、近く報告書を公表し、処分を検討するとしています。